【2024年度最新】リフォーム補助金を徹底解説! 申請方法から補助金を使った省エネリフォーム工事のポイントまで
リフォームにかかる費用の一部を、国や自治体が補助してくれる制度があるのをご存知でしょうか?
リフォーム補助金を上手に活用すれば、快適な住まいをお得に手に入れることが可能です。
本記事では、2024年度の最新情報をもとに、国が支援する「住宅省エネ2024キャンペーン」と、海老名市の「海老名市住宅改修支援事業補助金」について詳しく解説します。
あなたの住まいに合った補助金制度を見つけ、かしこくお得にリフォームしましょう!
目次
1.リフォーム補助金とは
リフォーム補助金とは、住宅のリフォームにかかる費用の一部を、国や自治体が補助することを指します。
(1)リフォーム補助金の特徴
補助金は金融機関で資金を借り入れるのとは異なり、返還する必要がありません。
そのためリフォームを検討するときには、予定している工事が補助金の対象かどうか確認することをおすすめします。
(2)なぜ国や自治体がリフォームを支援するの?
国や自治体がリフォームを支援するのは、性能が高い住宅を普及させることが目的です。
地球温暖化を抑制するため、国は2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量と吸収量を差し引きゼロにすること)の実現を目指しています。
住宅の省エネ性能を向上させると、使用されるエネルギー量の減少につながります。
また、長持ちする住宅が増えれば、伐採される木材の数も減るでしょう。
自治体の補助金は、国の制度ではカバーできないような、地方の事情に応じたきめ細やかな支援を実現するために設けられています。
(3)三省庁合同の大型支援制度が2023年度から開始
2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、住宅の省エネ化を促進するために、2023年度には国土交通省・経済産業省・環境省の三省庁合同の「住宅省エネキャンペーン」が開始されました。
このキャンペーンでは、以下の3つの支援事業が展開されました。
- こどもエコ住まい支援事業
- 先進的窓リノベ事業
- 給湯省エネ事業
住宅省エネキャンペーンはこれまでの補助事業と異なり、ワンストップで交付申請手続きができることが特徴です。
(4)2024年度も継続「住宅省エネ2024キャンペーン」
住宅省エネキャンペーンは、2024年度も「住宅省エネ2024キャンペーン」として継続されています。
2024年度は、2023年に展開された3事業に加え、「賃貸集合給湯省エネ事業」が追加されました。
なお、こどもエコ住まい支援事業は、2024年度は「子育てエコホーム支援事業」に名称が変更されています。
(5)リフォーム補助金は今後も継続されるの?
リフォーム補助事業が今後も継続されるのかについては、まだ確定していません。
ただ、国が2050年のカーボンニュートラル実現を目指していることを考えると、今後も継続される可能性が高いと考えられます。
リフォーム補助金は予算がなくなり次第終了?
リフォーム補助金事業は、年度ごとにあらかじめ決められた予算内で展開され、予算がなくなり次第終了します。
リフォーム補助金事業は人気が高く、例えば2023年度のこどもエコ住まい支援事業は、2023年9月28日に予算上限額に達したため、受付が終了されました。
そのため補助金を希望する場合は、早めに申し込むことが重要です。
2.国が支援するリフォーム補助金【2024年度最新】
ここからは、住宅省エネ2024キャンペーンで展開されている、4つの事業について、リフォームに焦点をあてて概要を紹介していきます。
(1)子育てエコホーム支援事業(国土交通省)
子育てエコホーム支援事業は、住宅の省エネリフォームに対して補助金を交付する事業です。
全世帯を対象としていますが、物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯*に対しては補助が手厚くなっています。
(*子育て世帯とは「18歳未満の子を有する世帯」、若者夫婦世帯とは「夫婦のいずれかが39歳以下の世帯」を指します)
対象者 | 以下①②を満たす方 ①エコホーム支援事業者と工事請負契約などを締結してリフォーム工事をすること ②リフォームする住宅の所有者などであること |
対象となるリフォーム工事 | A:必須工事(いずれか必須) ①開口部の断熱改修 ②外壁、屋根・天井または床の断熱改修 ③エコ住宅設備の設置 B:①~③と同時におこなう場合のみ補助対象となる工事 ④子育て対応改修 ⑤防災性向上改修 ⑥バリアフリー改修 ⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 ⑧リフォーム瑕疵(かし)保険などへの加入 ※ただし補助額の合計が5万円未満の工事は補助対象とはならない |
補助額(補助上限) | リフォーム工事内容に応じて定める額※ ・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限30万円/戸 ・その他の世帯:上限20万円/戸 ※子育て世帯・若者夫婦世帯による既存住宅購入をともなう場合は、上限60万円/戸 ※長期優良リフォームをおこなう場合 ・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限45万円/戸 ・その他の世帯:上限30万円/戸 |
対象となる期間 | 工事請負契約日の期間:契約日は問わず、着工までに締結された工事請負契約が対象 着工日の期間:2023年11月2日~交付申請まで(遅くとも2024年12月31日) |
交付申請受付期間 | 2024年4月2日~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日) |
(2)先進的窓リノベ2024事業(環境省)
住宅における熱の出入りの約7割は、窓やドアなどの開口部が占めています。
先進的窓リノベは、断熱窓などへのリフォームを促すことで既存住宅の省エネ化を促進し、エネルギー費用負担の軽減や健康で快適な暮らしの実現を目指す事業です。
対象者 | 以下①②を満たす方 ①窓リノベ事業者と工事請負契約などを締結してリフォーム工事をすること ②窓のリフォームをおこなう住宅の所有者などであること |
対象となるリフォーム工事 | 対象製品を用いた以下のリフォーム ①ガラス交換 ②内窓設置 ③外窓交換(カバー工法・はつり工法) ④ドア交換(カバー工法・はつり工法) ※ただし補助額の合計が5万円未満の工事は補助対象とはならない |
補助額(補助上限) | 工事内容に応じて定める額(補助率1/2相当等)上限200万円/戸 |
対象となる期間 | 工事着手の期間:2023年11月2日以降 |
交付申請受付期間 | 2024年3月29日~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日) |
(3)給湯省エネ2024事業(経済産業省)
家庭のエネルギー消費では、給湯分野が大きな割合を占めます。
給湯省エネ2024事業は、カーボンニュートラルの実現に向け、高効率給湯器の導入支援をおこない普及を目指す事業です。
対象者 | 以下①②を満たす方 ①対象機器を設置する住宅の所有者等であること ②給湯省エネ事業者と契約*を締結し、本事業の対象機器である高効率給湯器を導入すること (*リフォームの場合は工事請負契約、既存住宅購入時に既存給湯器から対象機器へ交換する場合は不動産売買契約) |
対象となる機器 | ①ヒートポンプ給湯器(エコキュート) ②電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯器(ハイブリッド給湯器) ③家庭用燃料電池(エネファーム) |
補助額(補助上限) | ①ヒートポンプ給湯器 8万円/台 ②ハイブリッド給湯器 10万円/台 ③家庭用燃料電池 18万円/台 ※戸建て住宅はいずれか2台まで、共同住宅はいずれか1台まで ※高い性能を満たす機器を導入する場合、1台あたり2万円~5万円加算される ※対象機器の設置にあわせ、電気蓄熱暖房機や電気温水器を撤去する場合、1台あたり5万円~10万円加算される |
対象となる期間 | 工事着手の期間:2023年11月2日~遅くとも2024年12月31日 |
交付申請受付期間 | 2024年3月29日~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日) |
(4)賃貸集合給湯省エネ2024事業(経済産業省)
賃貸集合給湯省エネ2024事業は、給湯省エネ2024事業を賃貸集合住宅向けへと拡大したもので、2024年に新設されました。
補助対象者は賃貸集合住宅のオーナーなどであり、賃貸住宅に住んでいる貸借人ではない点に注意しましょう。
対象者 | 以下①②を満たす方 ①賃貸集合住宅のオーナーなどであること ②給湯器の設置工事(リース利用)の発注者であること |
対象となる機器 | ①エコジョーズ ②エコフィール ※従来型給湯器からの取り替えに限る |
補助額(補助上限) | 追焚機能無し:5万円/台 追焚機能有り:7万円/台 ※1住戸1台まで |
対象となる期間 | 工事着手の期間:2023年11月2日以降 |
交付申請受付期間 | 2024年3月29日~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日) |
3.海老名市が支援するリフォーム補助金【2024年度最新】
ここからは、海老名市が設けている「海老名市住宅改修支援事業補助金」制度をご紹介します。
(1)一般住宅改修支援事業補助金
「海老名市住宅改修支援事業補助金」制度は、住宅リフォームにかかる費用の一部について、市が補助金を交付する制度です。
対象となるのは、個人が所有する海老名市内にある「戸建て住宅」「マンションなどの共同住宅の専有部分」「店舗などとの併用住宅の住宅部分」のいずれかです。
この制度には、以下の2つの補助金があり、世帯構成によって申請できる条件・補助金額が異なります。
補助金の種類 | 補助金額 |
一般住宅改修支援補助金 | 工事費用(税抜)の1/5(上限20万円) ※千円未満は切り捨て |
多世代同居住宅改修支援補助金 | 工事費用(税抜)の1/5(上限30万円) ※千円未満は切り捨て |
多世代同居住宅改修支援補助金は、申請日時点に三世代以上で同居している、または実績報告の日までに新たに三世代以上で同居することが条件とされています。
いずれも申請日において、該当住宅に継続して1年以上居住していること、市税などの滞納がないことなど、条件が定められているため確認が必要です。
また、本補助金を利用する工事は、国や市が実施するほかの補助制度などとの併用はできません。
(2)申請の流れ
①希望のリフォーム工事が、補助の対象となる工事なのかを確認する
補助金の対象となるリフォーム工事には制限があります。
補助の対象となるリフォーム工事一覧で確認しましょう。
②施工業者(工事をおこなう業者)を決める
海老名市住宅改修支援事業補助金制度では、工事をおこなう施工業者が制限されており、対象施工業者以外がおこなう工事は対象外となります。
事業としてリフォームをおこなう海老名市に本社(本店)を置く法人や、市内在住の個人事業主の多くが該当すると思われます。
③補助金の交付申請をおこなう
補助金を申請するために、市の業務委託先である海老名商工会議所に申請書類を提出します。
申請に際しては、申請書のほかに見積書の写しや「施行前」の現況写真などが必要です。
④審査と承認を受ける
提出された申請書類をもとに審査され、交付(不交付)決定通知書が送付されます。
審査には3週間程度かかります。
⑤工事を実施する
交付決定通知書を受け取った後に着工します。工事が完了するまでに、「施工中」と「施工後」の写真を「施工前」と同じアングルで撮影します。
⑥実績報告・審査・補助金の支給
工事が完了したら実績報告を提出し、それに基づき補助金額が確定します。
審査には2週間程度かかるので待ちましょう。
補助金確定通知書が届いたら、同封の請求書類を海老名市役所住宅まちづくり課に提出します。
請求書が受理されてから30日以内に、指定した口座に補助金が振り込まれます。
(3)海老名市のリフォーム補助金で注意するポイント
海老名市住宅改修支援事業補助金制度のうち、一般住宅改修支援補助金では1社あたりの受注枠数が5件に制限されています。
そのため希望のリフォーム事業者があったとしても、受注枠数が埋まっている場合は制度を利用してのリフォームができません。
そのため「この業者に依頼したい」と思う事業者がある場合には、早めに問い合わせることをおすすめします。
なお、多世代同居住宅改修支援補助金については、枠数の制限はありません。
4.補助金を活用して、かしこく省エネ、節電する省エネリフォーム
補助金を活用して省エネリフォームするメリットとポイントを紹介します。
(1)省エネリフォームのメリット
省エネリフォームをおこなうと、以下のようなメリットを得られます。
- 断熱性能が上がり光熱費を削減できる
- 夏涼しく冬暖かい快適な暮らしを送れるようになる
- ヒートショックの可能性を減らせる
省エネと聞くと、つい光熱費の削減を思い浮かべてしまいます。
しかし省エネリフォームをおこなうと、家屋内と屋外、またリビングと廊下や浴室などとの室温差が小さくなるため、快適に・健康的に暮らせるようになることも大きなメリットです。
(2)補助金を使った省エネリフォームのポイント
補助金を使って省エネリフォームを検討するときには、補助金制度に精通し、制度を利用してのリフォーム実績が豊富な事業者に依頼することがもっとも重要なポイントです。
補助金制度は本記事でもご紹介したように多くの種類があります。
また、国と自治体の制度は併用できないケースが多く、「どの制度を利用するともっとも多くの補助金を受け取ることができるのか」を見極めるのは簡単ではありません。
そのような場合でも、補助金制度でのリフォーム実績が豊富な事業者であれば、適切な制度を案内してくれるので安心です。
補助金制度の多くは登録事業者による工事しか対象としていないため、各制度のサイトから、お住まいのエリアの対象事業者を探してみるとよいでしょう。
5.まとめ
省エネリフォームをおこなうと、光熱費の削減だけでなく、快適で健康的な暮らしを手に入れられるメリットもあります。
もっとも多くの補助金を受け取れる制度を選んでリフォームするには、実績豊富な事業者に相談することがポイントです。
なお、ダイコウでも補助金制度を活用してのリフォームをおこなっております。
補助金制度を利用してのリフォームには、予算の制限や件数の縛り、お客様の要件や対象など、各種の確認が必要になるため、詳細につきましては事前にお問い合わせください。
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